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コラム

就業規則 労働時間と出勤日数

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

給料と労働時間の関係は、就業規則を作成する際に最も悩む部分と言えます。

言い方を変えると、就業規則を作るまではこの部分を真剣に考える人が意外に少なく、労働条件を明文化する作業を行ってみることで改めて時間管理の重要性が認識できたりするのです。

組織が小さいうちに早く就業規則を作りましょうと私が訴えている理由はここにあります。

例えば医療機関(クリニック)の場合、職員数が10名に達したころに就業規則を労働基準監督署に出さなければならないと聞いて慌てて作ったという場合、昔勤めていた事業所のものを探してきたりネット上のひな形を頼りにしたりすることが多いでしょう。

そうすると自院の規模や状況がきちんと考慮されていない、結果的に自分の首を絞めるルールを作って役所に出してしまうことになる危険性が高いのです。

さて、まずは出勤日数を考えてみましょう。イメージしやすくするためには診療日カレンダーを作ってみるとよいと思います。1年のカレンダーを用意して、休日を分かりやすく色分けしていきます。

クリニックだと、休診は日曜日(年52日)、祝祭日(土日以外13日)、お盆(5日)、年末年始(土日以外3日)といったところでしょうか。

週40時間(10人未満なら44時間ですが)の法定労働時間の関係で勤務は週5日という場合が多いでしょうから、職員は交替制で更に平日に1日(年52日)休むことになるでしょう。

そうすると、年間の休日は52+13+5+3+52=125日となります。これは365日の34.2%に当たります。3日に1日は休む勘定です。

更に有給休暇が20日あって、全部消化するとすると、年間のお休みは145日となり、1年の39.7%に上ります。4割休むのですから、3日働いて2日休むイメージです。こうしてみると、結構休みは多いですね。

これを所定の出勤日数に置き換えると、有休は除きますから、365-125=240日となります。1か月当たり20日です。

1日8時間の所定労働時間だったら、1か月で160時間、1年で1920時間です。1日7時間の所定労働時間だったら、1か月で140時間、1年で1680時間です。

所定労働時間が8時間と7時間では、年間で240時間も労働時間が違ってくる勘定です。これを給料にして考えるとどうなるでしょうか。単純に時給1000円として24万円、それが10人として240万円です。

経営者(院長)は真剣に考えざるを得ませんね。

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