たつみの自習室

2013年6月20日 木曜日

就業規則 賞与

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

賞与は会社の業績や従業員の勤務成績などを評価して6か月ごとに支給するというパターンが多いと思います。

就業規則は会社と従業員との約束ですから、約束できないことを断言してはいけません。

例えば「7月と12月に支給する」とか「基本給の〇か月分を支給する」とかいう断定的な表現で規定されていたら、改めて検討すべきだと思います。

会社の業績が悪化して支給日が遅れたり、規定の月数分支給できなかったり、場合によっては不支給になる可能性はないでしょうか。ないように努力するのは当然でしょうが、約束を守ることで万が一倒産の危機に陥るようなことが起これば本末転倒です。

ここは、「原則として」7月と12月に支給するとし、但し書きで、「業績の著しい悪化、その他やむを得ない事由がある場合には、支給時期を延期し、または不支給とすることがある」などとしておくとよいと思います。

一方で、評価基準や評価対象期間については誤解のないようにはっきり書いた方がよいと思います。

賞与の額を決めるための要素としては会社の業績のほか、従業員本人の能力、勤務成績、勤務態度、出勤状況などを評価した結果をもとにするのでしょうから、それを明記します。

評価対象期間は、例えば7月支給分は前年10月1日から当年3月31日までの期間を対象とするとか、明らかにさせておくべきです。

会社として決めておいて、それを就業規則に書いておけば「そんなの知らなかった」ということにはなりにくいので、トラブルに発展してしまうことも少なくなるはずです。

それでも時々聞くのは、評価対象期間中は在籍していたけれども支給日前に退職したという人が後日賞与を請求してきたという話です。

こういうことを避けるには「支給日に在籍する社員にのみ支給する」という一文を入れておくことです。

ただし、例えば7月9日が60歳の誕生日で定年退職し、翌7月10日が支給日という場合、規定通り支給しないというのは気の毒かなと思います。そういう場合には、特例的に支給すると決めておけばよいわけで、就業規則にちゃんと規定してあれば問題にはならないでしょう。

会社都合で解雇された人についても同様です。支給してあげるかどうかは会社が決めることですが、想定されることをできるだけ規定として押さえておくことで、それだけトラブル発生のリスクは低くなります。

リスク軽減は会社のためだけでなく、従業員がそれだけ納得し、安心して働けるということですから、会社と従業員との信頼関係にも寄与します。


投稿者 たつみ社会保険労務士事務所 水本智

たつみ社会保険労務士事務所03-6317-8365