たつみの自習室

2013年8月27日 火曜日

安全衛生 安全管理者

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

安全管理者は、総括安全衛生管理者の業務のうち、安全に関する技術的なことを管理する業務を行います。

労働安全衛生法でいう「安全」はケガをしないという意味ですから、安全管理者を選任する業種はケガをする危険性が比較的高い業種(法令で決められています)だということです。

安全管理者は労働者50人以上の事業場で選任しなければならないことになっています。

だから、総括安全衛生管理者を選任する必要がある大規模事業場にはもちろんいますし、総括安全衛生管理者のいない中規模の事業場などでも選任されているということです。

一方、事務・IT系、サービス接客系、金融・保険系といった業界では労働者が何百人いても安全管理者は選ばなくていいことになっています。

また、安全管理者は安全管理について具体的に分かっている人で、現場を走り回らなければならない場合もありますから、実務的な知識や経験が必要とされています。

具体的には、高校や大学で理系の課程を修めていて、会社に入ってから産業安全の実務に何年か携わっていることが選任の条件になっています(学歴によって必要な経験年数が違います)。

さらに、厚生労働大臣が定める研修(そういう研修を専門に行う機関があります)を修了しないといけません。

研修は1日か1日半(合計9時間の講義)かかるもので、修了試験はありません。

で、基本的には正社員の人がなります(上位の資格を持った外部の人がなる場合もあります)が、選任する人数については決められていません。

ただ、業種と規模によるのですが、少なくとも1人は安全管理者の業務が社員としての仕事の全て(つまり専任)でなければならないということになっています。

肩書きだけで何もしない安全管理者では意味がないということですね。

具体的に何をするかは作業場に何があってどんな作業をしているかによるのですが、簡単に言ってしまうと、作業場を巡視し、設備や作業方法に危険なところがあったら、すぐに対策をとるということです。

巡視の頻度については定められていません。

危険を防止するために必要なだけ人数を配置し、見回りなさいということです。

だから、万が一、事故が起こってしまって「安全管理者は何をやっていたんだ!?」という話になったら、労働基準監督署から命令が出て、その安全管理者を解任しなさいとか増員しなさいとか言われることになります。

該当する事業場になったら選任してすぐ監督署に報告するとか、出張などで不在の時には代理者を選ぶとかいうのは総括安全衛生管理者の場合と同じです。

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2013年8月27日 火曜日

安全衛生 総括安全衛生管理者

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

「総括安全衛生管理者」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

長い名称なのでここでは「総管」と呼ぶことにしましょう。

字面上の意味はおおよそ分かると思いますが、どういう人がなって何をするのかは知らない人が多いのではないでしょうか。

労働安全衛生法という法律で、一定の規模の事業場の実質的な責任者を総管に選任しなければならないと決められています。

総管の役目は、その事業場で労働災害が起きてしまったときはもちろん、起きないようにするための業務の責任者です。

事業場といってもいろんな業種があって、仕事の危険度がバラバラです。

なので、総管を選任するかしないかは業種と労働者数によります。

例えば、建設業、運送業、清掃業などは100人以上いる事業場で総管を選任します。

また、それほど危険度が高くない工業的業種では300人以上、事務系サービス系の業種は1000人以上で選任します。

総管になるには特別な資格や免許、経験などが必要という訳ではありません。

社長だったり工場長だったり作業所長だったり、要は、そこの総責任者を総管に選任します。

どうして総責任者が選任されなければならないかというと、突然非常にマズイ事態になった時に、その人の判断で事業場全体の業務をストップできる権限がなければならないということです。

例えば、事業場のどこかで爆発事故が起こったら、総管の一声で全従業員に即時操業停止、避難の指示が出せないといけません。

そういうことをやるのは社長でしょ、工場長でしょ、と何となく常識的に考えておけばよいというのはダメで、責任の所在を明らかにすべしと法的に義務付けたものです。

だから、選任しなければならない事業場になったら、すぐに労働基準監督署に届けなければなりませんし、総管が出張や病気で現場にいない場合には代理の人を選ばなければならないという規定まであります。

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2013年8月26日 月曜日

留学生卒業後の社員採用

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

日本に来ている留学生が大学などを卒業後、引き続き日本の企業に就職して日本に住み続けるという場合、注意しなければならないことがあります。

在留資格です。

日本で働くことができる外国人は高度な専門的能力を持った人材に限られています。

それは何を意味するかというと、「留学」という在留資格を持った外国人が日本の企業に就職するには、その留学によって学んだ専門的知識を生かした仕事に就くのが当然ではありませんか、という考え方です。

つまり、留学先の大学や大学院での学部・専攻と就職先での仕事内容にきちんとした関連性がないと、日本で働くための在留資格への変更は難しいと言えます。

これは技術系の人であればほぼ確実に問われるポイントになります。

また、雇い入れる会社側として、なぜその人である必要があるのか、企業としてその人を雇うことにどんなメリットがあるのか、という点も必ず押さえられます。

ただし、その専門性については、留学時の専攻=就職先企業の業種といった表面的なマッチングを指すものではありません。

例えば、生物科学系の専攻だった人でもIT関連の会社に就職して在留資格を変更できたりします。

IT、投資、シンクタンク、コンサルティングといった業界ではいろいろな分野の専門家を必要としていますから、こういうことは十分ありうることです。

一方、専攻と業種に関連があっても、職種が見当違いだと認められません。

例えば、機械工学専攻だった人がエンジニアリング系の会社に就職するのはいいのでしょうが、そこの経理部に所属するのでは整合性がないと言われるでしょう。

でも営業なら有り得るかもしれませんね。専門知識がないと売り込めないということもありますから。

要は、雇い入れる企業がその人の専門性を生かしたポジションで活躍してもらうつもりだから就労の在留資格をください、と個別具体的にその人材の活用法を中長期的に見据えて入管に申請するということで、入管の審査官がそれをよしとするかどうかです。

ただ、そうすると今度は、配置転換が難しくなります。

日本人の場合は、将来の幹部候補生として、2、3年おきにいろいろな部署を転々として経験を積ませることがよくありますが、外国人の場合は上記のような縛り(認められた在留資格)の中でしか活動してはいけないからです。

仕事内容が変わる場合には、その都度在留資格変更の許可をもらわなければなりません。

会社としては、当然、その合理的な理由を説明する必要があります。

なぜ専門が〇〇であるA氏がこの業務からその業務に変わる必要があるのか、A氏の持つ専門的知識と新業務との合理的な関連は何か、会社にとってこの変更にはどんなメリットがあるのか・・・。

仮に、在留資格変更許可なしで勝手に職務を変えた場合には不法滞在・不法就労ということになり、罰せられます。

注意・指導されても真剣に対応しないとか、書類を偽造して許可を得ようとしたとか、悪質であると判断されれば本人は退去強制(国に帰りなさいと言われること)になりますし、会社もこれ以降の外国人の雇入れは難しくなるでしょう。

外国人の採用や配置転換は本人にとってはその後の人生に関わる重要な岐路ですし、それだけに企業はしっかりその人の活かし方を考えて、慎重に確実に手続きを進めなければならないと思います。

投稿者 たつみ社会保険労務士事務所 水本智 | 記事URL

2013年8月20日 火曜日

外国人登録証明書の廃止

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

昨年7月に変更された外国人の在留管理制度についてお話しします。

従来、日本に住んでいる外国人は「外国人登録証明書」を持っていました。日本国内での身分証明書です。

観光などで日本にやってくる短期間在留の外国人には関係ない話です。これを持っていたのは、日本人と結婚している人、日系人、企業に勤めている人、技能実習生、留学生、永住者などの方たちです。

新しい制度では、この外国人登録証明書が廃止され、「在留カード」というものに切り替わりました。

どうして外国人登録証明書ではダメだったのかというと、入国管理局(入管)にとって、国内に散った外国人の行方が把握しにくいからです。

外国人登録証明書は、住むことになった市区町村の役所に行って発行してもらうものです。

日本では外国人の戸籍や住民票はありませんから、その代わりに役所に外国人登録をし、身分証明書として外国人登録証明書(免許証のようなカード)を発行してもらいます。

何かの手続き上、住民票が必要な場合には、役所で外国人登録証明書を提示して「登録原票記載事項証明書」を発行してもらえば、住民票と同じように扱ってもらえます。

そういう役割がある外国人登録の証明書なのですが、入管が把握している外国人の居所(入国前の情報)とは必ずしも一致しません。

つまり一度引っ越してしまったら、入管としてはもうどこにいるか分からないのです。

結果として、外国人がらみの事件や事故があった場合に入管情報はあてにならないということになります。

言い方を換えると、役場に外国人登録してある情報も入国管理上の裏付けがないということにつながり、不正に結びつく危険性が高くなるということです。

身分証明書ですから、もし重大な犯罪に悪用されるようなことがあったら、利用された人が大変な目に遭うかもしれません。

ということで、その辺の問題を解決できる「在留カード」に換えることにしたのです。

在留カードは日本に上陸したとき、在留資格の変更のとき、在留期間の更新のときなどに交付されます。つまり、今度は入管が交付することになったわけです。

昨年7月の時点で外国人登録証明書を持っている人は、順次、変更・更新のタイミングで在留カードに切り替えが行われています。

在留カードの基本情報(初期データ)は入管が当初把握したものですが、これを持って市区町村役場に行くとそこで居住地の登録をすることができ、住民基本台帳制度の対象になります。すると、そのデータが入管と共有されることになります。

この先どこに引っ越しても、引っ越し先の役所に転居届を出せば入管が把握するというわけです。

入管は、手持ちデータの信頼性が増し、管理も楽になるので、在留期間も従来最長3年だったものが最長5年に延長されました。

最新の入管データもいろいろなところで照会できるようになりましたから、不正に利用されることも少なくなりました。

投稿者 たつみ社会保険労務士事務所 水本智 | 記事URL

2013年8月19日 月曜日

パート・派遣 退職時の情報漏えい防止

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

A社を退職して、その顧客や研究開発の情報をお土産に同業他社のB社に就職するというのは一般的にはマズイですね。

憲法22条には「職業選択の自由」というのが謳われていて、人がどんな会社に就職しようがそれはその人の自由だということです。

でも、同業他社には就職しないように誓約書を書かせている会社はたくさんあります。

それはやっぱり会社の貴重な情報が他社に漏れるのを恐れるからです。

どちらが優先されるのでしょう。

裁判になった例で言えば、そのお土産になる情報にそれなりの価値があることや、転職する人がそれなりの秘密を扱う要職にいたりする場合には、同業他社には転職しないという誓約書も有効だと判断されているようです。

さて、パートタイマーが会社を辞めて、同業他社に就職するというのはどんなものでしょう。

パートですから、研究開発情報などといった会社の機密情報に簡単に触れられる部署に入って働くことは稀かなと思いますが、顧客情報なら日常業務で接することはあるでしょう。

個人情報保護法という法律があります。

個人が特定できるような情報をむやみにバラしてはいけないという法律です。

パートタイマーを雇う側が注意すべきは、この個人情報の漏えい防止でしょうね。

裁判の例から考えて、パートタイマーに対して同業他社には転職するなとは言えませんから、そういう誓約書を出させるのはやってもしょうがありません。

むしろ、入社するときの提出書類として秘密保持誓約書を用意して、署名させておくことです。

自覚のない人が多いですから、入るときにきちんと自覚を促すことが大事です。

それと、退職が決まってからは、できれば会社のサーバーにはログインさせないというのが無難です。

辞めると決まっている人に、退職日までずっと会社の内部情報を晒し続けるのは経営上のリスクになります。

その人の業務上やむを得ないこともあるでしょうが、注意が必要です。

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2013年8月19日 月曜日

能力不足の派遣社員

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

来てもらった派遣社員の出来が悪くて困ってしまったという場合、どうしましょうか。

派遣先の上役(指揮命令する人)がその派遣社員に「君にはもう来てもらわなくて結構(つまり、クビ)だ。」と言ってもいいでしょうか。

それはダメですね。

派遣先が派遣社員にできることは業務の指示であり命令です。

雇用に関わることを言う立場にはありません。つまり、派遣先が派遣社員を辞めさせることはできません。

その派遣社員を雇用しているのは派遣元ですから、派遣先は派遣元にクレームをつけるのが筋です。

派遣先は派遣元のお客さんですから、派遣元としてはそのクレームに対応していかなければなりませんね。

派遣元はその派遣社員とよく話して、派遣先が求める仕事のレベルを理解させ、期待に応えられるように努力を促します。

で、派遣先にも何とか引き続きその人を使ってもらうようにお願いします。

でも、やっぱり改善せず、進歩せず、どうしても使えないとなったら、人員交替しかないでしょうか。

派遣元としては困ってしまいますね。

派遣先には適任と思われる優秀な人を新たに派遣し、使えないと判断された派遣社員は引き揚げることになります。

派遣元はこの引き揚げ者と有期雇用契約中ですから、それっきり放ったらかしにするわけにはいきません。

どこか別の派遣先で仕事をして稼いでもらわなければなりません。

そうでなければ、会社都合で休業させることになります。

休業手当を支払わなければならないということです。

休業手当は平均賃金の60%です。

でも、派遣先でケチがついた人はなかなか他の会社に派遣しにくいでしょう。

デキナイ人であることが分かってしまったわけですから。

派遣元としては大変困った事態ですね。

クレームが出た例の派遣先には確実により有能な人材を送り込んでちゃんと仕事をしてもらって信頼を回復しなければならないし、引き揚げ者には別の仕事がなくてもそれなりの給料を支払わなければならないのです。

派遣会社は人が命ですね。

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2013年8月18日 日曜日

パートタイマーが行方不明になったら

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

例えば、借金返済の取り立てに追われて、仕事に来なくなったパートタイマーがいたとします。連絡不能です。

通常給料は現金で手渡ししており、その人に対して支払うことができない給料が会社にある状態です。

どうしましょうか。

銀行振り込みだったら振り込んで済むことですが。

もし制服を貸していて、退職時には返却してもらうことになっていたらどうでしょう。

まだ支払っていない給料と相殺してしまいましょうか。

ダメです。相殺はできません。

法律に「賃金支払いの5原則」というのがあって、「全額払い」の原則があるからです。

働いた分は一旦は必ず全額を労働者に支払わないといけないということです。

例外的に天引きしてもいいのは、税金とか社会保険料とか法律で定められているものと労働組合などと約束して決めたものだけです。

もしその人にお金を貸した人の代理人として弁護士がやってきて、契約書や公正証書などを示して、その未払い給料を借金返済に充てますから出してくださいと言われたら、渡しますか。

これもダメです。渡してはいけません。

「直接払い」の原則があるからです。

賃金は労働者に直接渡さないといけないという原則です。

今は現実的に、本人名義の口座に振り込む約束を本人とすれば直接払いと認めるということになっているのですが、代理人や仕事の仲介人に渡すのは禁じられています。

そうすると、通常は現金で給料を支払っているという会社の場合は困りますね。

退職金制度があるところだと、就業規則に、貸与物の返却がない場合には退職金を減額するといった規定を入れておくのは対策になると思いますが、パートタイマーに退職金制度を設けているところは少ないのではないかと思います。

入社するときに身元保証人を立ててもらっているところであれば、身元保証人に請求することは可能でしょう。

でも、これも、パートタイマーを採用するときに身元保証人を立てさせているところはあまり多くないのではないでしょうか。

しょうがないからその給料は会社で預かっておきましょうか。

受け取りに来ればいつでも渡せる状態ということなら、その給料を受け取る権利は2年間あります。

2年経って取りに来なければ、時効によってその権利は消滅します。

そうしたら、まあ解決でしょうか。

ところで、その行方不明者については退職手続きも問題になります。

これは、就業規則に「行方不明で〇日連絡が取れない場合には自然退職とする」といった規定を入れておくことが対策になります。

退職のルールがなく、長い放置状態の末に、もし突然現れて戻りたいと言い出された場合、改めてよく調べると確かに在籍しているということになったら、復帰は認めざるを得ません。

就業規則には、まさかの時に社長を助けてくれる側面があることを知っておいていただきたいと思います。

投稿者 たつみ社会保険労務士事務所 水本智 | 記事URL

2013年8月18日 日曜日

パート・派遣 出来高払い

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

例えば営業の仕事をしてもらう人の場合ですが、

とってきた契約に見合う分給料を支払っています。その月に契約がとれなかったら、給料なしもあり得ます。

このようなやり方は大丈夫でしょうか。

答え。どういう約束で、どういう実態で働かせているかを確認した方がよさそうです。

パートタイマーという言い方だと、時間給だろうからおかしいのではないかと思われそうなので、とにかくその人たちに対しては完全出来高払い制です、と説明されるかもしれません。

これでどうでしょう。

実態として使用者の指示のもとに労働させているのであれば、その働く人は「労働者」です。

使用者と労働者の関係が成り立つのであれば、労働者には労働時間に応じた一定額の賃金保障が必要です。

賃金保障の考え方の根本は労働者の生活の安定です。

これには二つあって、一つには、最低でも時給いくら以上というラインが敷かれています。

最低賃金というもので、都道府県別に設定されていて、東京都は今850円です。

給料を時給換算して最低賃金を下回るようでは法違反に問われます。

もう一つは、固定給です。

給料が支払いのたびに大きく上下すると、労働者の生活が安定しませんね。

それでは困るので、一定のレベルから下がらないようにしなさいという通達が役所から出ています。

それが平均賃金の6割以上を固定にしておきなさいというお話です。

無難なところで出来高払い制を導入するとしたら、固定で最低賃金をキープし、それ以上の部分を出来高払いにすると問題は起きないでしょう。

そして、業績のいい人には賞与で報いるという制度を導入すると、社員のやる気も出てくると思います。

ただし、賞与は年4回以上の回数で細かく出していると月給と同じ扱いになって平均賃金を計算するときのベースになります。

そうすると先ほどの「固定6割以上」に響いてきますから、人件費アップにつながります。

うちにいる人は労働者じゃないから、などと言って完全出来高払い制をとっていて、労働基準監督署に労働者だと指摘されたら、未払い賃金の問題が襲ってくることになりますし、もしかしたら最低賃金法にも抵触するかもしれません。

「労働者ではない」というのであれば、その人たちは指示なし命令なしで動いているということです。

どのような実態で働かせているか、改めて客観的に見てみるとよいかと思います。

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2013年8月17日 土曜日

パート・派遣 欠勤控除

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

遅刻や欠勤に対して、その時間分を給料から削ることは、「ノーワーク・ノーペイ」の原則からして何も問題ありません。

でも、例えば、30分の遅刻1回でも半日の欠勤とみなし、2回の遅刻で1日分の給料を削るといったことは認められません。

法令で定められている賃金の原則では、勤務した時間については100%支給しなければならないことになっています。

ただし、一定の範囲で、就業規則に「減給の制裁」が規定されていれば賃金のカットはあり得ますが、これは懲戒処分の一種であって、運用には細心の注意を払って厳密に手続きを踏む必要があります。

遅刻が多いパートタイマーへの対策を考えるなら、人事考課に反映させることをお勧めします。

また、パートタイマーにも賞与を支給している場合には、賞与の査定ポイントとして「遅刻2回=欠勤1日と換算する」という出勤率計算の規定を設けても法令違反にはなりません。

これは、非正規社員を正社員に転換する登用制度でも、査定ポイントとして使えると思います。

あるいは、給料に反映させる手として「精皆勤手当」を設けることも考えられます。

決められた勤務シフトや出勤表の通りに休まず、遅刻なく出勤した場合に支給する手当で、例えば、「欠勤0回、遅刻(10分以内)2回までの者に支給する」といったルールを定めて、該当者に支給します。

遅刻は、たまたま避けられない急な事情があってのことだと、他の社員さんも「お互い様だから」といって献身的に穴を埋めてくれたりしますが、単なる寝坊で度々遅刻してくるような人だと、他のメンバーにとって迷惑でありお荷物になります。

ルールを守れない人とそれをカバーする人との間には何らかの差をつけないと全体に不満が溜まってきて、将来のトラブルの温床になる可能性があります。

働いた時間分の給料は全員にきちんと支払うにしても、仕事への姿勢や責任感といった、それ以外の部分での評価も考えてあげるとよいのではないかと思います。

もちろん、仕事の質や能力、成績などは言わずもがななんですが。

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2013年8月17日 土曜日

パート・派遣 週3日が週5日になった場合の有休

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

会社に入って初めての有給休暇は継続勤務が6か月でその間の出勤率が8割以上だったら発生します。

これはフルタイムの正社員だけでなく、週3日の人でも1日の人でも発生します。

ただし付与される日数は異なります。

では、こんな場合はどうでしょう。

当初週3日の雇用契約で働いていて、6か月経ちました。出勤率も8割以上でした。

その時点で、この人には向こう1年間に5日の有給休暇が発生します。

で、その人がさらに6か月同じ仕事で週3日勤務した(つまり勤続通算1年経過)後、雇用契約の内容が変わって週5日になりました。

そしてさらに6か月後、つまり勤続通算1年6か月時点で出勤率8割以上でした。

今度は有給休暇は何日発生するでしょうか。

答え。週5日ですから、11日です。

勤続1年までは週3日で、その後6か月間だけ週5日なのですが、それでも本当に11日発生でいいのでしょうか。直近1年間に働いた日数が少ないのだから、発生する有休はもっと少ないのではないでしょうか。

答え。いいんです。11日です。

どういうことかというと、有給休暇の発生はまず6か月経った時点で、その時の週所定労働日数で判断しますし、次の発生はその1年後の勤続通算1年6か月経過時点で、その時の週所定労働日数で判断するのです。

例えばもっと極端に、入職して1年5か月の間ずっと週2日だった人(初めての有休は勤続6か月で3日発生)が契約内容の変更で週5日のフルタイムになったら、その1か月後には11日の有休が発生します。過去1年の出勤率8割以上が条件ですが。

他に、例えば、当初販売員として働いていましたが、仕事の内容が変わり、経理の事務員として新たな雇用契約を交わしました。この場合、有給休暇の発生を計算するに当たって、販売員の1年とその後の事務員の期間は通算されるでしょうか。

答え。されます。

契約上は一旦切れて別の契約になったとしても、同じ事業主に雇われており、実質的な出勤状況が継続していたら、継続勤務と判断されます。

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