就業規則 不就労時間分の給与カット
こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。
働かない時間については給与を支払わない、いわゆるノーワークノーペイの原則を運用する際に、就業規則上、「不就労部分については賃金を支払わない」としていては都合が悪くなることがあります。
例えば、月給額を20万円、年間所定労働日数を240日(日額1万円の計算)として、不就労部分を控除する方法で比較してみましょう。
①所定労働日が22日の月
全休なら、月給20万円-(日額1万円×22休)=▲2万円
1日だけ出勤なら、月給20万円-(日額1万円×21休)=▲1万円
②所定労働日が19日の月
全休なら、月給20万円-(日額1万円×19休)=1万円
1日だけ出勤なら、月給20万円-(日額1万円×18休)=2万円
ということで、①の場合、働いた日があるのに労働者が会社に1万円支払う計算になってしまい、②の場合、1日も働いていないのに1万円もらえる計算になってしまいます。
このようなことが起こらないようにするためには、例えば、欠勤3日(不就労時間24時間)までは不就労時間分を月給から控除する方式をとり、欠勤4日以上になる場合には実際の労働時間(日額×就労日数)で給与を計算する方式に切り替えるルールにしてもよいでしょう。