12次防 飲食店
こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。
第12次労働災害防止計画(12次防)では、労働災害の発生件数が増加している第3次産業の中でも特に増加率が高い飲食店を重点的に指導していくことにしています。
全国の労働基準監督署に提出された労働者死傷病報告のデータを見てみると、平成14年には3,725人だった死傷者数が平成23年には4,150人と11.4%も増加しています。
建設業や製造業で起こるような重大な事故は少ないものの、転倒災害と切れ・こすれ災害が全体の半数を占めており、これらの事故の発生パターンを分析して、その防止活動の取組事例の収集、安全衛生対策マニュアルの作成、事業場に対する指導などに力を入れていくとしています。
小売業、介護施設と共通するのは高齢の労働者が増えていること、非正規労働者が多いことです。
転倒、切れ・こすれといった事故は日常生活でもあり得ることで、業務中の安全についての意識としては薄く考えられる傾向があります。甘く見ているということでしょうか。
加齢による視力の低下、反応力の低下、筋力の低下、また、不慣れな作業によるミスも多くあります。
こうしたことは、安全衛生の意識を上げること、危険性の高い場所や作業を目立たせて注意深く業務に当たることが重要です。
従って、雇い入れ時の教育、危険性の見える化といった活動が具体的な対策となります。