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コラム

労働時間 法定労働時間のそもそも

こんにちは。江東区のたつみ社会保険労務士事務所代表、水本です。

 

労働時間の原則は、労働基準法に定められていて、1週間に40時間、1週間の各日については8時間を超えて労働させてはならないということになっています。

 

昔は、1日の上限を8時間とし、週1日の休みをとって、1週間に48時間という計算でした。

 

つまり、1日の労働時間を制限することが重要だったわけです。

 

今はというと、1週間単位の規制になっているというところがミソで、まず「40時間」という総枠を先に押さえています。

 

それを1週間に割り振った場合に1日8時間以内にしてくださいという言い方になっています。

 

つまり、「40時間」以内というのが非常に重要で、「8時間」の方はあまりこだわらなくなったということです。

 

だから、1日8時間を超える日があってもいいから週のトータルで40時間以内に抑えてくれればいいよ、という変形労働時間制が出てきたわけです。

 

では、1週40時間という場合の1週間というのはいつからいつまでか決まっているでしょうか。

 

それは、会社ごとに都合のいいように就業規則で決めてよいことになっています。

 

土曜日から翌週の金曜日までとしてもいいし、日曜日から6日後の土曜日までとしてもいいし、月曜日から始まってその週末の日曜日までとしても構いません。

 

会社の規則に何も書いていなければ、日曜日から土曜日までと解されます。

 

別に何曜日から何曜日まででも違いはないという会社なら気にしなくてよいのでしょうが、人件費を考える上で非常に重要なポイントとなることがあります。

 

それは例えば、振替休日をその週内に設定しないと簡単に週40時間を超えてしまう(割増賃金が発生する)ということです。

 

この認識を持っていないと、多額の未払い賃金が発生していることに気づかないでいたりするのです。

 

そうすると、従業員からある日突然過去2年に遡って請求されたりします。

 

一人について月5000円として1年で6万円。2年で12万円。従業員が100人として1200万円。

 

これを次の給料日に精算し、今後は正しく計算して正しく給料を支払ってくださいと言われたら、どうすればいいでしょう。

 

残業はしないという方針で、三六協定を締結していない会社なら、労働基準法違反ということにもなりますので、事業経営者としてはしっかり理解していなくてはならない知識だと思います。

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