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コラム

外国人材の雇用管理 その2

日本で働くということ

 

外国人が母国を離れ日本に来て会社員として働くということは、自国の法律ではなく日本の法律に従ってもらうことになります。

 

法律に定められたことは、最低限、絶対に守らなければならず、違反すると、せっかく得た貴重な人材をあっという間に失うことに繋がりかねません。

 

ここでは、まず、大前提として、日本の労働法の立ち位置を理解しましょう。

 

会社に就職しようとする場合、働く人(労働者)と雇う人(使用者)との間で、「働きます」「雇います」という約束=労働契約が結ばれます。

 

どういう条件で働くかといった契約内容も労働者と使用者の合意で決めるのが基本なのですが、実際、労働者と使用者の合意といっても、一人の労働者と使用者が同じ立場で話し合って労働条件を決めるのは難しいことです。

 

労働者は給料をもらって生活していかなければならないので、まず雇ってもらう必要があります。

 

そのために、給料や働く時間に不満があったとしても、会社の提示した条件通りに契約を結ばなければいけないかもしれません。

 

また、もっと給料を上げてほしくて会社と交渉しようとしても「今の給料が嫌ならもう会社に来なくていい」と言われてしまうかもしれず、結局、会社の言いなりに働くしかなくなるかもしれません。

 

つまり、実際には立場の弱い労働者が、低賃金や長時間労働など劣悪な労働条件の契約を結ばざるを得なくならないよう、労働者を保護するために労働契約法などの法律が定められています。

 

基本的な考え方がそういうことですから、労働契約法に限らず労働関係の法令は、使用者に対して具体的なことについて義務を課したり、制約したり、禁止したりする条文が多いのです。

 

労働者の義務が、誠実に働くこと、会社の秘密を守ること、会社の信用・名誉を傷つけないことといった道徳的なことであるのとは対照的です。

 

 

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